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波多野均つれづれアート

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トゥール・ダルジャン、銀の塔亭での夕食会のこと。

人生にはピンからキリまでのいろいろな体験・経験があります。せっかく、フランスに住んで長いのですから、ピンのお話しをします。フランスと言えば・・・花の都、芸術文化の都、そして、フランス料理の本家・元祖、グルメの都のパリ・・・エトワール・星つきレストランがひしめいています。以前、何年間か在仏日本大使館勤務だった私の若い友人夫婦がパリでの任期が終わり、日本に帰国することになりました。その帰国する記念・思い出にパリらしいレストランで一緒に夕食を・・・ということになり、それでは、どこがいいか・・・鴨料理の専門店・セーヌ河を見下ろす老舗レストラン、三つ星のトゥール・ダルジャンで夕食をすることになりました。フランス料理は二人で食事するよりも、ひとつのテーブルで四人とかの食事の方が、キッチン・料理人も大いに腕をふるうことが出来るもの・・・このトゥール・ダルジャンは1582年の創業、老舗中の老舗、レストランだ。トゥールとは物見をする塔のこと、ダルジャンは銀のこと・・・つまり、銀の塔亭ということだ。中世の時代のパリの町は、シテ島を中心とするちいさな土地面積の町で、このレストランがあった所に、パリを囲む城壁と門があったという。その門の上に小さな物見の塔がついていて、朝陽にあたって、その塔がキラキラと銀のように輝いて見えたということだったらしい。そこを行き来する旅人や商人のためにスープとか簡単な食事をだし、旅籠だったのがこのレストランの始まりだと・・・。私はトゥール・ダルジャンの専属宣伝マンではないのでレストランの歴史的紹介はこのぐらいで・・・。ちょうど、季節はプランタン・春の始まるころでした。予約していた時間にレストランに入ると、専用エレベーターで建物の最上階に昇り、その階がペントハウスのようにふきぬけになっている大きなサロンに入り、窓ぎわの・・・パリの街全体を見ることのできる、パノラマのパリが目の前にある・・テーブルに案内され、給仕長がメニューを持ってくる。アペリティフ・食前酒はいかがですか・・クープ・ド・シャンパン、シルブプレー、・・まずグラスシャンパンを注文し、口々にサンテ・・健康であるようにと・・乾杯する。そして、シャンパンをそろそろと飲みながらメニューをじっくり見て、メニューが決まったところでギャルソン・給仕係りに合図をする。そのころは、窓から見えるパリの街なみは夕陽の中でピンク色に染まっている。・・・続く・・・
トゥール・ダルジャン、銀の塔亭での夕食会のこと。_a0153141_7352529.jpg
この写真の一番右側の建物の上にあるのが、パリの老舗レストラン、トゥール・ダルジャン。小さな旗が立っているところの下。左側はサン・ルイ島の風景。これは今年の年賀メル用に使った写真なので皆々様、エクスキューズ・失礼・・・。
by h-hatano-art | 2010-03-10 07:45