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波多野均つれづれアート

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フランス南西部、シャラント地方のサントの町を訪れる・・・

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フランス西南部、シャラント地方のサントの町を流れるシャラント川・・・ジュヌビエーブがこの町のコァフール・美容院に午前中の予約をとっていたので、サントの町まで連れて行ってもらった。この町は、中世の時代にはスペインのサンチャゴ・デ・コンポステラをめざす多くの巡礼者でにぎわっていた。しかし、この町の歴史はずーと古く、ガリア・ローマの時代に始まっている・・・
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シャラント川からサントの中世の時代の旧市街・・・を望む。この町には、なんと、パリにある大手デパート、ギャラリイ・ラファイエットの支店があったり、ブリューゲルの絵をコレクションしているミュゼ・美術館があったり、ベルギーのチョコレート屋があったりで、なかなか、ハイカラな町だ・・・けれども、この町の住人の悩みは、パリ・ボルドー間のTGV・フランスの新幹線が通過していないこと・・・国鉄のローカル駅はあるのだが・・・
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これが、ガリア・ローマ時代、紀元後19年に立てられたアルク・ド・ゲルマニクス、ゲルマニクスの凱旋門、リモージュやポワチエを結ぶローマ街道につながっていた・・・もちろん、イタリアのローマが出発点。こういう、ガリア・ローマ時代のアルク・凱旋門がパリにある凱旋門の原型になっている。この門を通って、城壁で囲まれた町の中に入ったり、出たり・・・この門のそばに立つと、時空を超えて、過ぎ去った時代の多くの人々の声が聞こえてくるかのようだ・・・紀元前のシーザーによるガリア・・・大昔のフランス、進出から、フランス各地には古代ローマ遺跡があちこちと残っている。この門の石のひとつひとつには、その時代の人々のメッセージが埋まっているかのようだ・・・石のブロックの中にいのち・生命を刻む文化がこのあたりから、始まっている。
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その凱旋門のそばにあるガリア・ローマ時代の遺跡博物館・・・この時代にイタリアからローマ街道を通って、ガリア・フランス各地にブドウの栽培、ワイン作りが伝わってきた。なかなかに、ワイン作りは年季が入っているものです。文献によると、このガリア・ローマ時代のワインは、ハチミツを混ぜたり、薬草を入れたりのワインで、今のワインとは違うようです。しかし、いまでも、フランスの各地でハチミツ入りワインや薬草入りワインが作られていて・・・飲んだことがありますが・・・うーん、絶句、オタスケ・・・というものでした。人間の味覚・アジというものは、時代時代によって違うものだと認識を新たにしました。・・・今あるフランスの多くの教会はローマ時代の遺跡の上に建っているし、フランス料理の原形の原形・ルーツは、ローマ時代からの変身ものです。西洋文化の源流は古代ローマ時代、ローマから始まったと言っても過言ではないでしょう。
by h-hatano-art | 2010-09-19 07:29