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波多野均つれづれアート

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今日あたりで、ガレット・デ・ロワ、王様のガレットもそろそろ終わりに・・・

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パリ南郊外の駅前広場にあるブランジェリー・パン屋さんのショーウインドー・・・ガレット・デ・ロワ、王様のガレットを食べるのも今日あたりでオシマイです。このガレット・パイ皮包みのお菓子は、カトリックではイエス・キリストが誕生した後、東方三博士の訪問・・・1月6日を祝うシンボルとしてのお菓子です。フランス社会のアイディンティティは、カトリック・キリスト教の基盤の上に成り立っていますので、カトリック・キリスト教への信心がある、なしに関係なく・・・お祝いのガレットをシンボル的に食べる習慣・伝統なのです。このお菓子は戦前の1914年まで、ブランジェリー・パン屋さんでしか作ることのできなかったもので、今流行のパティスリー・お菓子屋さんでは作ることのできなかったお菓子・・・パティシェ・お菓子職人たちがバターとタマゴが入ってるのでお菓子だと裁判所に訴えて、それ以後、お菓子専門店でも作り、販売できるようになったもの・・・なのだそうです。こっちの社会は職業によって法律で保護され、やっていいことと、やってはいけないことが法律で決められているキリスト教的な契約の社会なのです。
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スーパーマーケットで売っていた南フランス風のガレット・デ・ロワ、王様のガレット・・・これは、ブリオッシュのようなパン生地のガレット、フランスの地方、地方にはいろいろな種類のガレット・ド・ロワ、王様のガレットがございます。いろいろな種類のガレットがあることに良きフランスのデモクラシー・民主主義的な健全さを感じます。これしかない、一党独裁のお菓子ではないのです。いろいろな種類があって、多くの人々を喜ばせることができる・・・それは、あの人も、この人も、社会に存在する、存在でき、そして、何かに役に立つことにつながる・・・阿川佐和子のエッセイの中に、アメリカ合衆国、ワシントンD.C.のスミソニアン博物館の壁に刻まれている言葉文字・・・どんな人間も、社会と接する能力と権利を持っている・・・どんな人間でも、社会と関わり、社会に貢献する能力を持っている・・・フランスのガレット・デ・ロワ、王様のガレットから、そういうことも考え、思ったりもします。・・・トゥール・モンド、どんな人でも、ベベ・赤ん坊や子供でも大人でも、女性でも男性でも、若きも老いも、障害の人であっても、病気と戦っている人であっても、その人なりの生きているミッション・使命があるのだと・・・たとえ、どんなちっぽけな使命だろうと、命・いのちをしっかり使うことにかわりはないのだ・・・
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早朝のパン屋さんの店内・・・これから、ケースにお菓子を並べる・・・ガレットの中に入れるフェーブを写してみましたが、ちっちゃくてわかりにくい。このフェーブ・ソラマメの意味・・・は、最初は乾しソラマメを入れていましたが、イエス・キリストをソラマメに例えるのは、恐れ多いと・・・ローマ時代には、選挙の選出にこの乾しソラマメを使って投票したものの名残り・・・この陶器製のフェーブは、10個で15ユーロ前後で売ってるものです。フランス人は、このフェーブオタク、フェーブコレクションを趣味にしている人が多い。
by h-hatano-art | 2011-01-09 08:03