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波多野均つれづれアート

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パリ九区のモロー美術館の長期改装工事が終わり、再開オープンするの巻き・・・

パリの新年明けの三日間のイスラーム武装テロ事件で、年末年始のシャンパン飲みや生ガキやフォアグラ食べでボーとしていたフランス人が、最初は怒りに、それから、不安になり、ショック状態になって、最後はパニックになると・・・それから二週間が過ぎて、普通の日常生活にもどらなければいけないと・・・アプレ・テロ、テロ攻撃の後でフランス政治がユニテ・ナショナル、フランス国家がひとつにまとまらないといけないの大行進・大結集がありまして、それからそれから・・・学校教育でフランス国歌のラ・マルセイエーズを歌う法案だとか、ルージュ・赤、ブロン・白、ブルー・青の三色旗のフランス国旗もセットにするとか、今度は、ミニマム・最低、三カ月のサービス・ナショナル、国家にサービスする・・・サービス・ミリテール、兵役という言葉表現は使えないから、サービス・ナショナル、国家にサービスする活動、つまり、兵役ということ・・・の義務化の法案も登場して、未成年のフレンチ男子・女子に国家的なコントロール、つまり、フランスに忠誠を誓うセレモニー・兵役までにシナリオが進んでいきまして、この先、フランス第五共和国は軍事国家になるのかと・・・こんなことばっかりで、日本人男子二人がイスラム国に拉致されて、72時間の執行猶予で殺害予告のニュースは全然、報道されない、それも二億ドルの身代金・・・いやはや、西洋世界の大火事が対岸のアジアの日本に飛び火すると・・・フランスとドイツは身代金を払って人質解放路線、アメリカとイギリスはテロ集団とネゴシエ・交渉はしないと人質は殺害される・・・世界が警察国家・軍隊国家に刻々と近づいている・・・こうなった原因はいったい何なのか・・・日本の正念場、ベストの解決方法を祈るばかり・・・日本の若い世代・男子&女子にひとことアラーム・警告、世界は架空のネットの中の世界ではない、現実のNO-GO ZONES、危険ゾーンには絶対に・絶対に・絶対に近づかないこと、そこにはユマニテ・人間性は存在しない、飛んで火にいる夏の虫のようになる、カモネギともいう、鴨がネギをしょって食べてくれー、セベール・きびしい言い方だけれども・・・
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パリの三日間のテロ攻撃でフランス中がショックやパニックになって、文化・アート話題がありませんでしたが・・・長い間、改修工事をしていた、パリ九区のモロー美術館がニューリアルになり、再開されると・・・パリで19世紀に初めての個人美術館のモロー美術館・・・モロー作の「一角獣」1885年頃、油彩・デトランプ・水彩、カンヴァス、115.0X90.0cm、モローは線とアラベスクと造形によって、独自の神話伝説の世界を絵画化した。アート歴史ではサンボリズム・象徴派の絵画に入る・・・
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モロー作、九枚パネルの中の四枚パネル、「人類の生」1884-86年、板の上に油彩、とにかくドラマチックな絵を描いた・・・モローはパリのエコール・デ・ボザール・パリ国立美術学校の先生でもあった、そのモローの教室からは、ルオーやマルケやマチスが育った・・・フォーミダーブル・すごいね・・・そういうフランス・アート世界の先輩たち、おそれながら時代が変化してワタシはボザールの後輩にあたる、日本人留学生だったから・・・
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ルオー作、「郊外のキリスト」1920年、油彩・カンヴァス、92X74cm、東京のブリヂストン美術館のコレクション、弟子思いのモローは生徒のルオーに遺言でこの1903年にオープンしたモロー美術館の初代館長に任命した、ルオーの絵が売れなくて貧しかったから・・・そのおかげでルオーは毎月の収入が入るようになった・・・
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ルオー作「道化師と踊り子」1933年、油彩・カンヴァス、66.5X49.0cm、神奈川県の鎌倉大谷記念美術館のコレクション・・・ルオーはその時代の庶民を描いた、ミゼラブル・貧乏で悲惨な人々を描いた絵描き・・・昨夜のフレンチTV八時のニュースでは世界には1%の大金持ち・億億億万長者と99%の庶民が住んでいると、格差社会の持てるものと持たざるもののプラネット・アース、地球という惑星・星なのだと・・・何が幸福で何が不幸か、何が善で何が悪か、何が光りで何が闇なのか・・・イスラーム問題もこの辺に原因があると思いませんか・・・
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モロー教室の生徒だったマルケ作「セーヌ河に架かるポン・ヌフ橋、霧の効果による」1906年、油彩・カンヴァス、65X81cm、フランスのナンシー美術館のコレクション、マルケは軽快な筆さばきで洒落た絵を描いた絵描き・・・そんなに知られてはいない絵描き・・・われわれ絵描きは江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎のサインが画狂人・北斎であったように、みな画狂人なのである・・・セザンヌはポーズしてくれた婦人にリンゴは動かないぞと言った、狂気と集中力の戦いだったゴッホや南太平洋の孤島に行ったゴーギャンは典型的な画狂人だった、変人奇人アート・・・
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マルケ作「後ろからのノートルダム寺院」1932年、油彩・カンヴァス、81X65cm、フランスのボルドー美術館のコレクション・・・簡単に描けそうでありますが、こうも自由にはなかなかに描けない・・・これが絵描き魂というもの・・・
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そして、皆々様ご存じのマチス作「豪奢、静寂、逸楽」1904-5年、油彩・カンヴァス、86X116cm、パリのオルセー美術館のコレクション・・・南仏のサント・ロペの海辺・・・マチスはフォーヴィズム・野獣派とよばれ、色彩と形態を解放した・・・
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マチス作「森の中のニンフ」1935-42年、油彩・カンヴァス、242X195cm、南仏ニースにあるマチス美術館のコレクション、現代アートを予告するかのような大画面に、形態と色彩の実験的絵画アート・・・
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先週のドイツのデュッセルドルフから帰って描いている菩提樹の木の根っこ・・・これを三年か四年かけて厚塗りにして描く、描いたり消したりしてどんどん変化する、それがアートすること・・・まあ、上の先輩たちを見習って黙々と後輩のワタシはトラバーユするしかない・・・仏法説話によれば菩提樹の木の下でブッダは生命の永遠の悟りをひらいたのだと、はたして、ワタクシは永遠の悟りをひらけるものなのか、悟りねえー、悟り・・・お気に入りから、Leftover Cuties perform Bob Dylan's "Don't Think Twice, It's All Right"-YouTube 、パリでの三日間のテロ事件の後は、ドント・シンク・トワイス、イッツ・オール・ライトと気持ちを切りかえないとフランス全体がテロのトラウマ・後遺症になってしまう・・・バイ・・・
by h-hatano-art | 2015-01-21 08:43